妊娠・妊活

妊婦検診の目的:おすすめの服装から気になる費用・検査項目もまとめます

妊婦健診とは、妊婦さんと赤ちゃんの健康をチェックするものです。

妊婦健診を行うことで、母子ともに健康安全な出産にします。

妊婦健診の目的とは

妊婦健診の目的には以下のようなものがあります。

・母体の健康を確認した上で、出産に対応できる心身になっているか
・妊娠中の生活方法から、妊婦さんの不安・悩みを聞いてアドバイス
・子宮口・子宮収縮の状態をみて分娩の時期(妊娠10週前後)分娩方法が決定される
・胎児が順調に育っているか、出産で気になるところはないか確認
妊娠スケジュールの通りに元気に育てて、妊婦さんもサポート

妊婦健診「頻度・回数」

厚生労働省によると妊婦健診の回数はおよそ14回です。

・妊娠~23週までは4週間に1回計4回

・妊娠24~35週までは隔週計6回

・妊娠36週~出産までは週に1回計4回のスケジュールとなっています。

しかしどの病院で検査するか初産かどうか妊娠した年齢でも妊婦健診の回数・頻度は異なることがあります。

妊婦健診の服装

初期の検査では、よく見るスカート・ワンピースタイプがおすすめです。

パンツスタイルの場合も、比較的ゆったりしたサイズで診察までの流れをスムーズにします。

一方で経腹エコーの時には、お腹を出す必要がある為セパレートの服装がおすすめです。ワンピースも避けたほうが良いでしょう。

経腟エコー・経腹エコーでも着脱しやすい恰好が良いでしょう。

妊婦健診の費用とは

妊婦健診は、健康保険が適用されません。

産院によって費用は異なりますが、基本の検査およそ3,000~6,000円程度

血液検査等を行った場合は10,000~15,000円程かかります。

自己負担の目安は約5~10万円、比較的高いところで約10~15万円です。

電話で予約するときに費用も聞いておくと安心です。

妊婦健診「補助券と助成」

しかし妊婦健診の費用はある程度助成されます。

自治体によって費用助成内容も異なりますが50,000円程は助成してもらえます。

交付の際には、予め費用と助成内容を聞いておくようにしましょう。

妊婦健診の際には、補助券を持参して自己負担を減らしましょう。

※補助券とは「妊婦健康診査受診票」のことです。母子手帳と同時に交付されます。

「妊婦健診」問診が大事

必ず行う検査には問診超音波ドップラー検査血圧測定血圧測定体重測定尿検査があります。

問診では、自分の体調妊娠の経過を医師に伝えます。

妊娠で不安疑問があるときも、早めに聞いてスッキリさせておきましょう。

健康管理ではアドバイスされることもあります。

「妊婦健診」超音波ドップラー検査・血圧測定

超音波ドップラー検査では赤ちゃんの健康状態心拍数を調べます。

心拍数は、妊娠10ヶ月(28~39週)の妊娠末期110~160(1分間)が目安です。

《血圧測定》

妊娠20週以降最高血圧140mmHg以上最低血圧90mmHg以上になると注意が必要です。

妊娠高血圧症候群の可能性が出てきます。

「妊婦健診」体重測定・尿検査・外診

妊娠中の過度な体重の増減妊娠高血圧症候群妊娠糖尿病難産にもなりやすくなります。

体重の増減では1週間500g1ヶ月2kg以上むくみの症状もみられるときには要注意です。

《尿検査》

尿中の尿たんぱく尿糖を検査して、妊娠高血圧症候群妊娠糖尿病を予防します。

《外診》

妊婦さんのお腹をさわって、お腹の張りで子宮の固さ赤ちゃんの位置等を確認します。

「妊婦健診」腹囲測定で赤ちゃんを実感

妊娠4ヶ月以降になると、必ず腹囲測定浮腫検査の検査を行います。

腹囲測定は、お腹の周りの大きさを測定することです。

赤ちゃんが大きくなるにつれてお腹周りも大きくなります。

その為、赤ちゃんの成長の様子妊婦さんの体重の増減も確認する必要があります。

個人でも毎日写真を撮って、お腹周りが大きくなる様子を思い出ができておすすめです。

「妊婦健診」浮腫検査とむくみ除去

妊婦さんにむくみがないか検査します。

足のすねを押して、へこみがすぐに戻れば問題はありません。

しかしむくみが酷いと、へこみは戻りにくく張りが無い状態になっています。

このときは静脈瘤妊娠高血圧症候群の可能性があります。

「妊婦健診」子宮底長測定

妊娠4~7ヶ月(16~27週目)の妊娠中期になると毎回行う検査です。

子宮底長を測って「赤ちゃんが元気に成長しているか」「羊水がどれくらいあるか」を確認します。

※子宮底長とは「子宮の一番上から恥骨の上までの長さ」のことです。「子宮の大きさ」を把握することもできます。

「妊婦健診」内診と出産準備

場合によって行う検査では内診血液検査超音波検査子宮頸がん検診等があります。

内診は、妊娠から14週までを目安に行います。それ以降は必要に応じて行います。

内診では、指で子宮の大きさや状態位置子宮口の開き具合等を確認します。

不正出血の診断も行うことができます。

「妊婦検診」血液検査

血液検査は、妊婦さんと赤ちゃんの状態を確認して病気の早期発見に努めます。

0~3カ月(0~15週の妊娠初期妊娠28週34週頃に行うことが一般的です。

妊娠初期は、基本的な血液検査血液型感染症の有無(罹った経歴の有無も確認)血糖のチェック等を行います。

妊娠28週・34週にはヘモグロビン血小板肝機能の数値を確認します。

異常が見られた場合は妊娠高血圧症候群HELLP症候群の疑いがあり、精密検査が必要になります。

妊婦検診《超音波検査》

妊娠12週までは赤ちゃんが小さいので「経腟エコー」で確認、12週前後からは「経腹エコー」で確認します。

超音波断層撮影装置で、胎のう胎盤の位置羊水量赤ちゃんの発育状態等をみます。

「妊婦検診」子宮頸がん検診

国でも検査を勧められている子宮頸がん検診「子宮頸部の粘膜をヘラ等で軽くこすって細胞を採取」

がん細胞異形成の有無を確認します。

※異形成とは、ハイリスクのHPV(子宮頸がん)に長い間感染することで「癌になる細胞」が増えることです。

子宮頸がんでも妊娠・出産ができる場合もあります。早期発見と治療が大切です。

他にも、クラミジア検査GBS(B群溶血性レンサ球菌)・NST(ノンストレステスト)で母体の健康状態を確認します。

まとめ

妊婦健診は「母子ともに健康で安全な出産」に欠かせません。

病気やトラブルを未然に防いで安全に出産できるようにします。

「同じ検査でしょ」と思いがちですが、妊娠の経過や健康状態によっても必要な検査は変わってきます。

お母さんになる方は「赤ちゃんの健康と成長」を見守りつつ、体調を整えながら定期的な検診を怠らないようにしましょう。